漫画「エンジェル・ハート」(北条司)、17年の連載に幕。

2020年5月25日

先日知ったのですが、北条司さんの漫画「エンジェル・ハート」の連載が、月刊コミックゼノン2017年7月号で終了したんですね。連載開始が週刊コミックバンチ2001年1号(5月発売)なので、足掛け17年の連載に幕を閉じたことになります。17年か・・・。すごいですね。

エンジェル・ハートは、1980年代に一斉を風靡した同作者の漫画「シティーハンター」のリメイク版。高校生のころシティハンターが大好きだった私は、出張先のキオスクでエンジェルハートの1巻を見つけて狂喜したのを今でも鮮明に覚えています。あれが2001年? 16年も前だなんて信じられません。



最初、週刊コミックバンチで連載していたエンジェル・ハートは、同誌の休刊により2010年でいったん完結。すぐ後に創刊された月刊コミックゼノンで「エンジェル・ハート 2ndシーズン」として連載を再開しました。週刊コミックバンチ時代の1stシーズンが全33巻。2ndシーズンが全16巻なので、全部で49巻になりますね。シティハンターが35巻で完結なので、それよりも遥かに長い連載となりました。

まだ最後の数巻は読んでいませんが、シティハンターの後半はマンネリ気味になっていて、似たような話ばかりだったのと比べて、エンジェル・ハートはいろいろなパターンの話があって良かったです。話の内容が多彩でしたね。

シティハンターも最初の10巻ぐらいまではシリアスな話も多くて「これはすごい漫画だ」と感動していたのですが、殺し屋の話しなのに、途中からまったく人が死ななくなったし、シリアスパートよりもギャグパートのほうが多くなっていきましたよね。あれはなんだったんだろ? 少年誌という立場での事情があったんでしょうか?

北条司さんの漫画は「都会の夜」の表現がとても上手で、このシリーズや、他の連載、読みきり作品などでも、とても良い味を出していますよね。特にシティハンターで見せた新宿の闇の部分はすばらしいものがありました。今後、こんな大きな連載ものを描いてもらえるのかわかりませんが、北条さんの良さが活かされた新しい世界を読めることを期待しています。

そういえば北条司さんは、読み切りの短編を描かせても一流なんですよね。(鳥山明さんもそういう印象がありますが)。シティハンターの連載の前に同名の読み切りがあったのですが、それが最高の出来で、そのあとに書かれた「ネコまんまおかわり」も素晴らしかったです。今後、そういうのをどんどん描いてもらいたいですね。

とりあえず17年にわたる連載、お疲れさまでした!
シティハンターとエンジェルハートは一生忘れないと思います!
 

余談ですが、エンジェルハートを連載していた月刊コミックゼノンで、「今日からシティハンター」という違う作者の漫画が連載されるようです。公式スピンオフのようですが、これが何というか・・・・、ストーリーがぶっ飛んでるんです(笑)
 以下、ゼノンの公式サイトからの引用。

転生したら、『シティーハンター』の世界でした。
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青山香、40歳、独身。高校生の頃に出会った『冴羽獠』に夢中な彼女は、ある日電車に轢かれてしまった……。 と思いきや、目を覚ました彼女はなぜか高校生の姿に。見慣れぬ風景に戸惑う彼女の前に現れたのは『シティーハンター』冴羽獠と槇村香だった……︕
『シティーハンター』を愛する全ての人々に贈る、禁断の新連載『今日からシティーハンター』遂に開幕!!

漫画:錦ソクラ
参考書:『シティーハンター』北条司

なんだこれは!!



少し、いや、かなり気になりますね・・・(笑)

でわでわ。 
 

【追記2019/12/27】

今日からシティハンター」、1巻だけ読みました(笑)。
意外と、というか結構面白いです。リョウと香の絵は多少違和感がありますが、
続巻の表紙を見る感じでは、どんどん上手になっているようです。

1~2巻は、元祖シティハンターを元ネタとして、それに新主人公がはまり込んでいるという展開なのですが、3巻あたりからオリジナル展開になるらしいです。読んだ方のレビューでは「シティハンターの正当な続編みたい」という感想なので、かなり評価は高いようですね。

続きを読んでみたいです!