Wow! シグナル – 強度6EQUJ5の宇宙からの電波(1977年)。地球外知的生命体からの通信か?

2020年5月25日

先日、NASAから土星の衛星・エンケラドスの地球外生命についてのレポートがあったばかりですが、今日のニュースでも、新たに太陽系外の地球型の惑星「LHS 1140b」が発見されたという記事が載ってましたね。

これについてはもう少し情報が出揃ってから記事にしたいと思いますが、昨年あたりから、このような地球外生命の話題が頻繁に出てきていますね。これは単に探査機や天体観測の技術が進んだ成果と考えることもできますが、私は何かの前兆のような気がしています。今は熱せられた水が沸騰する直前のような状態で、あとにとてつもない大事件や大発見があるような予感が・・・・。

まあ、希望的な観測なんですけどね(笑)

さて、今回も宇宙関係の話題なんですが、昔に地球で確認された宇宙からと思われる強力な電波のお話です。



 

強度6EQUJ5の電波 Wow! シグナル

1977年8月15日、オハイオ州立大学のジェリー・R・エーマンさんが、ビッグイヤー電波望遠鏡で受信した電波信号を確認した際に異常を発見しました。短時間ではありますが、非常に強い電波を受信していたのです。

プリントアウトされたデータには、通常、信号強度に応じて、空白か1~9までの数字が書かれているのですが、その信号はあまりにも強かったため、「6EQUJ5」と書かれていたのです。

9を超える強さにはアルファベットが割り当てられているので、信号強度は以下のように表現されるんですね。

(0~9)空白,1,2,3,4,5,6,7,8,9
(10~19) A,B,C,D,E,F,G,H,I,J
(20~29) K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T
(30~35) U,V,W,X,Y,Z

要するに、「6EQUJ5」「6 14 26 30 19 5」を意味します。たぶん(←ぉぃ)

普段は空白か1か2ばかりの表にいきなりこんな記号が現れたので、それを見たジェリー・R・エーマンさんは、横に、

Wow!

と書いたんですね。このことから、この信号は「Wow! シグナル」と呼ばれています。

  Wow!シグナルの電波強度を示す表  Wikipediaより引用
  Wow!シグナルの電波強度を示す表  Wikipediaより引用

よっぽど驚いたんでしょうね(笑)

 

Wow! シグナルの正体は?

 
さて、この電波はいったい何なのか?

この信号は約72秒続いて消えました。ビッグイヤー電波望遠鏡は、宇宙に向かって固定されている大きなパラボラアンテナなんですが、地球が自転しているため、常に同じ方向は向いておりません。パラボラアンテナというものは超指向性があるため、ほとんど真っ正面から入ってる電波しか受信しません。

このWow!シグナルが72秒で途切れたのは、要はアンテナの向きが地球の自転でズレたためであって、電波が止まったためではないんですね。



  Wow!シグナルの電波強度グラフ  Wikipediaより引用
  Wow!シグナルの電波強度グラフ  Wikipediaより引用

このことから、地球上のどこかで発した電波をたまたま拾ってしまったという可能性はかなり低いと言えましょう。地球上の電波なら、自転しても位置関係は変わりませんからね。

で、そのパラボナの向きから、その電波がどの方向から来たのかが分かっています。それは、いて座の領域内で、いて座χ星だということです。

私も詳しいことは説明できないのですが、この受信した電波の周波数が1420Mhzに近い数値で、これは恒星間の通信での使用が予想されていた水素線(21cm線)の周波数とほぼ同じらしいです。

ここまで条件がそろったら、否応なしに地球外生命が送信したのでは?という発想が出てくるわけで、現にそういう解釈をする科学者もたくさんいたようですね。

そんな電波を拾ってしまったら次は何をするか? 当然、もう一度受信できるかを確認しますよね。地球が自転して24時間経てばもう一度同じ方向を向くので、また受信できるかと期待したのですが、1ヶ月かけてもそれを受信することはできなかったようです。

そして、現在までの40年間、様々な科学者が観測にチャレンジしましたが、同じような信号は受信できていません。したがって、その正体は以前謎のままです。

近年、1977年のその時期に地球の付近を通過した彗星が2つほどあったことが判明しており、その彗星が横切る際に電波を発信したのではないかという説が浮上しています。でも、それならその1回だけしか受信できないのがおかしいように思いますよね。まあ、地球にものすごく接近した瞬間しか、拾えなかったのかもしれませんが。

あと、これは私の考えですが、遠くにある「いて座χ星」からの電波がそんな強烈な強度で入ってくるなんて、あまり現実的じゃないと思います。その強度や一度しか観測できなかった事実を考慮すると、やはり「何かが地球のそばを通過した際に発信した、もしくは発生した電波」という可能性が高いのではないでしょうか?

それが宇宙人の探査機とかだったら・・・、などと考えると楽しいですね!

最後に、その信号の音声がありますので、お聞きいただきたいと思います。なにかFAXの音に似てますので、もしかしたら、意味のある信号なのかもしれませんね。

さて、人類が再びこの電波を受信し、謎を解明できる日が来るのか?
そんな日を楽しみに待ちたいと思います。